2020年から小学校でもプログラミング教育が必修化されています。
プログラミングは今や当たり前のように使われていますが、実際のところプログラミングについてあまり理解できていない方も多いでしょう。
そこでこの記事では、まずはプログラミングについて解説し、その上で小学校のプログラミング教育の目的や内容について説明します。
プログラミング的思考を身に付けるメリットも紹介するので、合わせて確認していきましょう。
プログラミングとは
プログラミングとは、簡単に言えばプログラムを作成することです。
コンピュータには考える力がなく、何かを実行させるためには全ての動作を説明しなければなりません。
このコンピュータが実行すべき処理を順番に書き出したものが、プログラムとなります。
つまりプログラミングは、コンピュータに命令をする作業だと言い換えることもできるのです。
コンピュータは人間の言語は理解できないため、プログラムはプログラミング言語を使って作成しなければなりません。
プログラミング言語には多くの種類があり、作成するプログラムやコンピュータの種類などによって使い分ける必要があります。
また、プログラミング言語が少しでも間違っていると、コンピュータは指定の処理を実行してくれません。
そのため、プログラミングには正確であることが求められ大変な面もあります。
しかし、今後ますますIT技術が発展していくことを考えると、若いうちから身に付けておくべき知識だと言えるでしょう。
プログラミング教育の目的
2020年から小学生のプログラミング教育が必修化した背景には、IT関連の人材不足という問題があります。
経済産業省は、2030年には79万人近くのIT関連の人材が不足すると発表しており、早い段階からIT人材を育成する必要性は明らかです。
また、IT技術の発達やグローバル化に対応するためにも、プログラミング教育は重要です。
しかし、プログラミング教育は、単にIT関連の知識や技術を身に付けるために導入されたわけではありません。
実はプログラミング教育の目的は、論理的思考や創造性を身に付けることだと文部科学省は発表しています。
プログラミングの作業では、目的達成のために動きの組み合わせや道のりを考え、一つ一つ判断していく必要があります。
それと合わせて、より効率的な手順を考えることも必要になってきます。
こうした問題解決のための論理的で創造的な思考は、プログラミング的思考と呼ばれています。
プログラミング的思考はどのような仕事であっても必要となるもので、身に付ければ様々な場合で役立つでしょう。
プログラミング教育の内容
小学校のプログラミング教育では、プログラミングという授業が導入されているわけではありません。
既存の教科にプログラミング教育を導入しているのです。
その際は文部科学省が公開した学習指導要領に基づき、それぞれの学校が独自に考えたプログラミング教育の内容を実施しています。
例えば小学4年生の社会の授業では、47都道府県の位置と名称を学ぶ際に、プログラミング教育の要素を導入している事例があります。
面積や人口、特産品などの情報を組み合わせて、該当する都道府県を導き出すプログラムを利用しているのです。
他にも5年生の算数で正多角形について学ぶ際や、6年生の家庭科での炊飯の作業などにもプログラミングが取り入れられています。
また、プログラミング教育はパソコンを使わない方法で行われる場合もあるのです。
どのような方法であっても、身近にコンピュータが活用されていることや問題解決には手順があることに気付かせるような教育内容となっています。
プログラミング的思考を身に付けるメリット
では、プログラミング教育を通してプログラミング的思考を身に付けると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
まず考えられるのは、コミュニケーション能力が上がるという点です。
プログラミング的思考は論理的思考に基づいているため、身に付ければ分かりやすい説明ができるようになります。
相手に分かりやすく伝えることで、上手くコミュニケーションが取れるようになるというわけです。
また、プログラミング的思考が身に付けば、目標に辿り着くまでの最も効率的な手順を考えられるようになります。
さらに改善策を見つける力や、臨機応変に対応する力も身に付くでしょう。プログラミング的思考には、仕事や日々の生活の中で役立つ様々なメリットがあると言えます。
プログラミング的思考を身に付けよう
小学校のプログラミング教育では、プログラミング的思考を身に付けることを主な目的としています。
プログラミング的思考は様々なメリットがあるので、早い段階から身に付けておくのも重要です。
それぞれの学校が工夫してプログラミング教育を取り入れていますが、プログラミング学習の塾に通うのも良いでしょう。
費用や通いやすさなどを考慮しながら、お子さんが楽しく学べる塾を選んであげて下さい。